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苗栗縣

薑麻園レジャー農業エリア

「老薑(古い生姜)」の先人たちは開拓を受け継ぎ、「嫩薑(若い生姜)」の若者はイノベーションを引き継ぐ。レジャー農業は薑麻園に根を張り、奥深さを内に秘めた豊かで斬新な風貌が絶え間なく表現されています。

薑麻園は苗栗県大湖盆地の西南側の山間部に位置しています。ここは山嵐が巡り、広々とした雲海に囲まれています。朝の輝きと夕日が照り映える時に座って東側の馬拉邦山、雪覇山の群れの空から降り注ぐ光と雲や影と山にかかる雲が織りなす姿を見ると、まるで絵の中の仙境のようです。東西には大湖、三義の130県道が連なり貫いています。ここは薑麻園へと進むための景観の秘密のルートです。薑麻園の農家は両側の道路に隠れています。地元の人々は初期に生姜を栽培して生計を立てていました。しかし生姜の栽培は土地の力を消耗するため、ほかの作物を輪作する必要があり、山間部に果樹を栽培することが一番の選択となりました。初期、薑麻園の多くがプライベートな果樹園でした。優美な環境、旅の雰囲気の興隆により、レジャー農業へと転身し発展したのです。「老薑(古い生姜)」とあだ名される先輩たちは努力して生計を立て、優れた知名度と発展性を備えた展望を創り出してきました。「老薑(古い生姜)」も次の世代の引き継ぎ手である「嫩薑(若い生姜)」たちが台湾レジャー農業に書き記された伝奇の一ページとして、この基盤を心を込めて受け継いでくれるよう願っています。

薑麻園レジャー農業エリア
雲也居一の料理は素朴に見えますが、しっかりとした美味しさがあります。かつて「田媽媽レストラン」料理コンテストで一等を受賞しています

自然と美食の雲なる仙境

「雲也居一」の旧名は雲洞仙居と言います。海抜の高さの関係から、常に山には霧が満ちているためこのためこの名がつけられました。雲也居一のオーナー涂兆榮さん、彭麗貞さん夫妻はレジャー農業のパイオニアです。1983年に薑麻園に初の観光農場を設立しました。30年以上にわたり夫婦と子供たちは心を込めて仕事に一緒に打ち込み、来客者が快適でのんびりとしたレジャー環境を心行くまで楽しめるようにしてきました。雲也居一は同時に農業委員会の指導による田媽媽レストランの1つでもあります。客家のグルメで広く知られており、かつて田媽媽の全国評価第1位の信頼を獲得したこともあります。メニューの多くに地元の食材と自家栽培の農作物が使われています。例えば生姜を炒めた香薑鶏、果樹園のカボチャを使ったカボチャの火鍋、カボチャのグラタン、生姜いりミルクティーとレッドプラムジュースなど、食材の新鮮なオリジナルの味わいを通して、料理をこの上ないほどの美味にしています。涂さんの果樹園にはイチゴ、プラム、パッションフルーツ、カキなどの瓜類や果物が栽培されています。農薬と除草剤を一切使用しないことにこだわっています。果樹園にきわめてすぐれた生態を維持するために、生産量が少なく、売り物にしにくいものとなる可能性が高くても、毒性フリーの栽培の理念を堅持しています。涂さんの息子である涂育誠さんは、人々が直接果樹園に入り、最も自然に近い生活を感じることができるよう願っています。

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雲也居一ではパッションフルーツ、カボチャなどの様々な種類の野菜や果物を栽培しています。果樹園を訪れて、食農教育への参加をお待ちしています

果物を取り入れた料理の自然なおいしさ

「山水居」は谷地に位置し、山と水に囲まれた静かな環境にあります。もともとはプラム園でした。しかし10年余り前、中学校を卒業し調理技術を学ぼうとしていた劉添奎さんは父親の劉盈科さんと共に働くため、また同時に薑麻園レジャー農業エリアの主な推進者による奨励を受け、故郷に戻り山水居を創り出しました。劉添奎さんはプラムと調理技巧を結び付け、山水居の広く知られる客家のフルーツ料理をリリースしました。地元の旬の果物が料理に取り入れています。例えば夏から秋の時には桃、プラム、パイナップルでフルーツとフレッシュな魚料理を、冬にはイチゴを料理に取り入れてイチゴ入り香腸(台湾風ソーセージ)、イチゴ豆腐などを提供しています。さらに本場の客家料理を組み合わせることで美食家からも好評を博しています。山水居では山水新居、伝統的な三合院の2種類の民宿を提供しています。都市のホテルとは異なる山の住まいののんびりとした素晴らしい趣があります。特に面白いのは三合院の民宿です。広場では子供たちが遊び、大人たちはお茶を飲み、山の中のプライスレスな趣を楽しむことができます。

薑麻園レジャー農業エリア
山水居の伝統的な三合院の民宿は、懐かしさにあふれています

安心して楽しめる果物狩り、のんびりと世間から離れた心地よさを楽しむ

「新美レジャー農場」オーナーの謝新斗さんが果樹園を経営し、すでに30年以上たちます。初期には果物をすべて卸売業者に卸していました。しかしある時、2年の間、豊作のため価格が悪く、卸売業者が引き取りを拒んだために在庫となったことから、観光果樹園へと転向しました。新美での果物狩りには多元的な項目があります。12月から4月には「果物の女王」と呼ばれるイチゴ、4月から6月にはたくさん実を結んだプラム、7月から10月には鮮やかな赤い聖女トマトと、ほぼ通年いつも果物狩りの季節です。謝新斗さん夫妻は心遣い、忍耐、安心の原則にこだわっているため、食べて安心なのです。謝新斗さんの息子の謝添栄さんが故郷に戻りすでに10年以上過ぎ、農場の経営を引き継いでいます。謝新斗さんは「ここはのんびりとして、自由自在な生活、美しい記憶の唯一の境地となるような構想を持っています」と話しています。こうした構想は、薑麻園の「老薑(古い生姜)」と嫩薑(若い生姜)」たちの共通した夢でもあるのです。

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謝添栄さんは故郷に戻り父親の新美レジャー農場の経営を引き継ぎました
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好農村レジャー農場のオーナー頼復松夫妻は様々な種類の野菜と果物を栽培し、通年観光客自ら採取するために開放しています

のんびりと素晴らしい農村を遊ぶ

「好農村レジャー農場」の店舗は130県道の27.4キロ箇所に位置しています。付近には駐車場と雲海を望む展望台があり、休日になると旅行に来た人々でいっぱいになります。農場のオーナー頼復松さんと50年間手を携え合う夫人はいつもここで店番をしながら、栽培した果物と農作物を販売しています。どこにでもあるような小さな店に見えますが、実は他とは違った方法を試みているのです。農場の果樹園から店舗は遠くない場所にあります。桃、ネクタリン、プラム、カボチャなどの果物や瓜類の農産物を栽培しいて、平日も観光客向けの果物狩りを行っています。頼復松さんはいつも最良の品種を選び、牛乳、ヨーグルトなどを使用して肥料と灌漑を行い、最もおいしい果物が食べ得られることを保証しています。頼復松さんの果樹園は吉園圃の認証も通過しているため、安心して食べることができます。

好農村で最も惹きつけられるのは桃やプラムの漬物等のDIYイベントです。果樹園で栽培されたプラムを収穫し、塩を揉みこみ、さらに酸梅、南生姜なのでさわやかな口当たりのプラムの漬物を作ります。これはほかの場所では楽しむことのできない果物の面白さです。このほかにも頼復松さんは観光客を深みのある薑麻園での旅へと導き、地元の自然の生態、農業生産を知ってもらっています。次の旅で好農村を通過するなら、店舗に来て新鮮な果物を購入するほか、忘れてならないのは「老薑(古い生姜)」である頼復松さんにお願いして、ここの農村の面白さを教えてもらうことです。

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頼復松夫妻が作った黒糖スライス生姜です

ターメリックを目玉とする菊園での体験

「菊園レジャー農場」はもともと劉盈科さんの観光果樹園でした。夫婦2人でともに苦労しながら開墾した果樹園で、3人の子どもたちを育てました。劉家の次男である劉添俊さんが故郷に戻った後、母の願いをかなえるため、母の名前により菊園レジャー農場を創り出しました。初期には外部で調理技術を学んでいた劉添俊さんは、非常に早い時期から客家料理を呼び物として、菊園を広く知らしめました。劉添俊さんは薑絲大腸(豚の大腸と生姜の千切り炒め)、梅干扣肉(梅干菜と豚肉の煮込み)、黄金焢肉(三枚肉の醤油煮込み)、イチゴとパイナップルのエビ団子などの客家料理は、どれも称賛を博しています。また近年台湾ではターメリックにより体をいたわる風潮が流行しています。薑麻園もターメリックの栽培を開始しました。

劉添俊は体をいたわるターメリック入りの手作り麺、ターメリック入りチキンスープ、ターメリック入り豆腐鍋等のターメリック料理を研究開発し、薑麻園に代わって地方料理の新たなる章を切り開いています。食事にやってきた人々に生姜とターメリックの効用を体験し理解してもらうため、菊園では特別にターメリック掘りの農業体験、ターメリックを利用した手作り石けん、布の染色、ターメリックのスープづくりなどのDIYを開催しています。さらに菊園では極めて優れた視野の景観があるります。ここを好きな方はまるで地元の山や雲のように、多くがここで食事を楽しみ寄り添っています。

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ターメリックは食用にでき、また染色することもできます。菊園ではターメリックによる布の染色DIYを開催し、人々にターメリックについての深い印象を残しています。

レトロとイノベーションの火花

「鐘鼎山林」のオーナー劉秋玟さん(阿宝)は、劉盈科さんの娘です。2番目の兄と足並みをそろえて故郷に戻ってきました。その場所とは、かつて家の豚舎であった場所です。しかし阿宝さんのアイディアを駆使した飾りつけで、現在は薑麻園で最も雲海を観賞するのに適した場所となっています。多くの観光客が初めて鐘鼎山林を訪れると、絶好の景色を俯瞰できるこの場所に惹きつけられてしまいます。食事エリアに入った後、またすぐに濃厚な懐かしの味わいに驚くことになります。ここは昔を懐かしむ場所なのです。デコレーションは暖かみと記憶をもたらすレトロなアンティークで、観光客と美食家たちの昔の記憶を突き動かしています。阿宝は鐘鼎山林の飲食にレトロさを注入した流行のスタイルで、地元の食材を使いターメリック火鍋、客家粄條などを提供しています。先人たちがラードを使って揚げたエシャロットの懐かしの味を食べることができるのです。客家のミルクティーには擂茶という伝統の味わいがあり、牛乳を足した新たな風味となっていて、様々な創意で伝統を新たにしています。

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阿宝さんは地元でとれたターメリックを使用してターメリックご飯を炊き、スープを煮出しています。ターメリック火鍋はさわやかな口当たりで美味しく、甘みのある後味が特色です