田媽媽(ティエンママ)のメンバーである菱成粽藝坊の頼明美(ライ・ミンメイ)さんは、自分は標準的な田舎の母親だとしてから、「夫の実家は農家で、実家の農作物を処理するために、他のメンバーと色々な味のチマキを考案してきた」と笑顔で述べている。現在では、夫婦で菱成粽藝坊を経営しており、電話予約を受けて、宅配すると共に、毎月第二および第四日曜日は台南農会の日曜定期市の露天で、ヘルシーでおいしい五穀チマキを販売している。
看板の「菱角五穀肉粽」には官田地区で豊富に収穫される菱角(ヒシの実)を主役に、五穀雑穀、シイタケ、赤み肉が最適のバランスで配合されているので、香りが高く、食感がよく、健康的である。
「蔬菜五穀養生粽」には5種類の野菜(サツマイモ、ハスの実、カボチャ、サトイモ、ニンジン)と7種類の雑穀が豊富に含まれている。高繊維で、栄養価が高いため、家に持ち帰って五穀ご飯として提供する母親たちも少なくない。
菜食料理の「冰粽」のもち米は4~5時間煮込む必要がある。中を開けると黄金色のチマキに米粒の形状は残っておらず、存在感のある大粒の小豆の餡が垣間見える。
このほか、「蓮子五穀素粽」(ハスの実五穀菜食チマキ)、「蛋黄肉粽」(卵黄肉チマキ)、「花生素粽」(落花生菜食チマキ)などはみなお母さんたちが伝統的な高カロリーのチマキを改良したもので、高繊維でヘルシーというコンセプトが取り入れられており、現代人でも食べやすく、健康によいチマキとなっている。
明美さんはチマキ作りの腕前を備えているだけでなく、菱角(ヒシの実)の殻と菱角を煮詰めたお湯で植物染めを行う「菱角染」の織物の普及にも熱心である。彼女によれば、「この方法は煮染めと呼ばれている。」明美さんは様々な植物への興味から、様々な染色の試験を行い、現在では10種類ほどの安定した植物染めの開発に成功している。また、教育活動にも積極的で、今後は、料理や布染めの環境だけでなく、菱角の様々な側面をお客様に体験してもらいたいという。