苗栗石墻村の特産といえば?巧軒レストランを一度訪れれば答えが分かる。イチゴ、タロイモ、赤ナツメなど、メニューを開けば、地元の食材を使った創作料理が名を連ねる。苗栗公館郷石墻村には、台湾で唯一の赤ナツメの観光果樹園がある。赤ナツメは毎年7月中旬から8月下旬にかけて収穫される。収穫されたばかりの赤ナツメは生で食べられ、食感はリンゴに似ている。乾燥させた干しナツメはビタミンCが豊富で、甘い味がする。
巧軒レストランの100坪ほどのスペースではもともと赤ナツメを栽培していた。何年か前に、田媽媽(ティエンママ)のメンバーである頼如玉(ライ・ルーユー)夫妻は苗栗市内から故郷に戻る計画を立てた。二人は田媽媽として得た知識を活用して、地元産の赤ナツメ、サトイモ、イチゴを使った、中華、客家、海産料理を融合させた「赤ナツメ創作料理」、「赤ナツメ和風サラダ」、「赤ナツメチャーハン」など料理を考案した。どの料理も赤ナツメの香りと甘さが生かされており、食欲を刺激する。
香煎芋糕(焼きタロイモ餅)
手工韭菜水餃(手作りニラ餃子)
赤ナツメの腸詰、田媽媽の手作りビスケット、タロイモ餅などは、どうしても食べたいという客が持ち帰れるようにお土産用も用意されている。巧軒レストランが推し進める地域特産の精神は、母親たちから大きく支持されているだけでなく、地方の力を凝集して、苗栗の赤ナツメ栽培地域を温かく輝かせるのに役立っている。