スイカは甘くてジューシーであり、渇きがいやせる爽やかな味わいで、真夏には最高の果物になっています。更には脂肪とコレステロールがないだけでなく、体に必要な代表的な各種栄養素をほぼ含んでいます。最高の栄養価と清らかさを誇り、一番安全して食べられる食品です。漢方学の学界ではスイカには清熱解暑(体温を下げ夏ばてを防ぐ)、多飲症の治療、利尿、酔い覚ましなどに効果的とされ、熱証、暑熱(夏の暑さによる不調)、多飲症、小便不利、喉の痛み、口腔の炎症、及び酒醉いの治療に使われています。
台湾のスモモは約14品種に分かれ、主な品種は赤肉プラムです。栄養素にはナトリウム、カルシウム、リン、鉄分、ビタミンA、C、B1、B2などがあります。果実はハート型で、果皮は赤でわずかに酸っぱさがあります。果肉は血赤色から紫まであり、表面には果粉が鮮明に付着しています。実は一つ一つがぎっしり詰まってジューシーです。色鮮やかで柔らかい果肉が食欲をそそり、甘みの中にも酸っぱさを感じる味わいです。やめられないおいしさのスモモです。
台湾のマンゴーには数多くの品種があり、とりわけ愛文芒果(アップルマンゴー)と金煌芒果(キンゴーマンゴー)が最も有名です。肉質が繊細で、実がぷりぷりして、爽やかでモチモチ感があり、味は甘酸っぱく、その比率は黄金レベルだと言われます。栄養素には、果糖、ショ糖などの炭水化物、ビタミン C、ベータカロテン及びカリウムなどの成分を豊富に含み、糖度は約12~15度です。
台湾のビワは成熟期が短く、栽培品種は果肉の色により赤肉と白肉に分けられます。そのうち白肉種は口当たりが優れ、肉質が細く、甘くてジューシーであり、糖質、リンゴ酸、ビタミンA、P、クエン酸、カルシウム、リン、カリウムなどを豊富に含んでいます。ビワの葉は平性で味が苦く、清肺下気(肺などの炎症をおさえ、気を沈める)、咳を治し喉を労わる効果があり、枇杷膏(シロップ)の主成分の一つでもあります。
台湾のイチゴ産地は、「イチゴ王国」として慕われる苗栗大湖郷に集中していますが、台湾各地にも小規模栽培のイチゴ園があります。イチゴは、柔らかさと美しさで食欲をそそり、多くの人から愛される果物の代表格です。果実は柔らかくジューシーで、みなに好かれる甘酸っぱさがあり、濃厚な香りが漂います。そして、糖質、タンパク質、有機酸、ペクチンなどの栄養物質が大量に含まれています。そしてビタミンCはリンゴ、ブドウに比べても高い含有量を誇ります。
台湾の気候は冬・春は乾燥し、夏・秋は雨が多く、ライチの成長に適しています。産地は中南部が中心です。主に、次の品種があります。 玉荷包-これは肉質が繊細で、さくさく感と爽やかな甘さがあり、ほのかな香りと渋みが特徴です。 糯米糍-果肉が厚く、ジューシーで、蜜のような濃厚な甘さが特徴です。 黒葉-果実と種が大きく、肉質は潤いと柔らかみがあって繊細で、香りは濃厚です。 ライチはタンパク質、ビタミン、脂肪、クエン酸、ペクチン及びリン、鉄分など、さまざまな栄養素を豊富に含んでいます。
ドラゴンフルーツは果物の王様で、オリーブのような形をしており、真っ赤な外皮は目を奪われる色彩です。ばかでかい果実は一つ一つの重さが500-1200グラムもあり、飽きのこない甘さです。あっさりした味わいに微かな香りが漂います。大量の果肉繊維、カロテン、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、カルシウムなどを豊富に含んでいます。台湾のドラゴンフルーツは主に赤皮・白果肉と赤皮・赤紫果肉の2種類です。
パッションフルーツは追熟型の果物ですので、実が自然に熟して地面に落ちてから、常温で2-7日置くと最高の風味が出る時期になります。栄養価が高く、タンパク質、多種のアミノ酸、ビタミンC、リン、鉄分、カルシウム及び粗繊維など、体に有益な多種の元素を豊富に含みます。新陳代謝を促し、美容とフェイスケアを支えます。
台湾の桃は毎年早春に花が満開になります。柔らかさと鮮やかな色が魅力で、夏には甘く香る水蜜桃が実ります。台湾の水蜜桃は平地種と高山種に分けられます。栽培地域により口当たりも違い、更にはタンパク質、カルシウム、リン、鉄分及びビタミンB、Cを豊富に含みます。果皮にはつやと弾力性があり、うぶ毛がびっしりと生えています。果実はぎっしりと詰まり、濃厚な香り、甘ったるい口当たりが愛されています!
「百果の宗(果物の王様)」として慕われるナシは、現在栽培されている品種は14種で、そのうち高接ぎ梨が最も知られています。台湾で栽培される梨は、栽培開始時から収穫期まで常に果実袋で保護されており、農薬などの物質に汚染されることはありません。ナシは香り良く、食べてさくさく感あるおいしさが楽しめるだけではありません。豊富なタンパク質、脂肪、炭水化物、リンゴ酸、クエン酸、果糖、ビタミンB1、B2、Cなども含んでいるのです。
台湾で栽培されるブドウは約17種で、主に巨峰ブドウです。ブドウは粒が大きく、硬く丈夫であり、貯蔵で長持ちする果物です。味わいは甘くおいしく、栄養素を豊富に含んでいます。市場には世界各国からの外国産ブドウで溢れているかもしれません。それでも台湾産のブドウのあの芳醇な香り、甘酸っぱいおいしさは、やはりそれらに引けを取りません!
アボガドは、果実の中には大きな種と果肉があり、口当たりが滑らかで、クルミとバターのようなミルクの香りを放つので、「森のバター」と呼ばれています。ギネスブックで最も栄養価の高い果物と認められ、炎症予防、アンチエンジング、心臓のケア、栄養補給に効果があり、体にも非常に多くの利点があります。栄養バランスが良く、更には主食にもなる優れものです。
龍眼の主な産地は台湾中南部低海抜山地に分布し、品種は約13種あります。新鮮な龍眼は、果肉がきらきらと透明であり、じめじめした粘りがなく、食べると肉質に爽やかな新鮮さと甘さがあるのが分かります。龍眼干しは古い祖先が発明した土窯で焼いて作るものです。それは、龍眼の枝を乾燥させて薪にし、とろ火で焼いて果肉の栄養素を閉じ込めますので、食べた時の口当たりも良くなります。台湾に来たらお土産には欠かせない農特産品の一つでしょう。
台湾ではユズの品種は麻豆文旦(マドゥブンタン)、白柚、西施柚などの14種にも上ります。そのなかでは台南の「麻豆文旦」が最も有名です。ユズはインスリン様成分を含み、血糖値を下げるので、糖尿病、肥満症の患者には理想的な食べ物です。更にはナリンギンを含み、血液の粘度を下げ、血栓と中風を防ぎます。ブンタンは皮が薄く、果肉は食べた感じ柔らかくジューシーで、爽やかで甘いです。そして甘みの中にも酸っぱさが味わえ、独特の香りを漂わせています。
台湾の柿は大まかに渋柿と甘柿の2種類に分かれます。渋柿は大きく、形が整っており、渋抜き処理をしてスナックにします。この柿は俗に脆柿と呼ばれます。甘柿は大きく、頂上部にふくよかな丸みがあり少しつぶれた球形です。そして果皮は樺色で、熟すと真紅に変わります。色つやは艶やかで、肉質が繊細であり、さくさくとジューシーで、甘みが強く、口当たりは最高です。甘柿は渋抜きせずに、そのまま食べられます。
ローゼルは一般的には蜂蜜を加えて煮詰めて花茶にしたり、加工して砂糖漬け、ジャムにしたりして、恋の味わいにもたとえられるその甘酸っぱさを楽しむのです。アントシアニジン、フラボノイド、ポリフェノールを豊富に含み、フェイスケア・美容が行え、血中脂質を調整し、肝臓の健康を保つ作用があります。更には体内のpHのバランスを保ち、健康維持でも最高の効果を示します。
キンカン(中国語では「金棗」で、「金のナツメ」の意味)は形がナツメに似ていることから名づけられました。しかし実際にはミカン類の一種で、正式名を「金柑」といい、宜蘭が主な産地になっています。キンカンは形が円形か楕円形で、色は黄金色で、大きさは親指ぐらいの果実で、皮ごと食べられます。果皮は甘みの中にかすかな苦味があり、食べれば喉が潤います。生津解渴(体が潤い渇きをいやす)の効果があり、消化を助けます。また、加工して砂糖漬けにすれば、一番人気のお土産になります。
台湾はミカンの種類が20種以上あります。風味としては、酸っぱい中に微かな甘みがあり、肉質が柔らかくジューシーなどです。栄養素は、例えばビタミンA、C、B群、そしてナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル…を豊富に含んでいます。台湾では晩秋から初冬にかけてが、まさにミカンが熟す時です。そんな時には、熟した黄金色の果実が一面に広がり、どこに行ってもミカンの香りが漂うことでしょう。
台湾のオレンジは普通系オレンジ、ブラッドオレンジ、ネーブルオレンジ、無酸オレンジの4種類に大きく分かれます。オレンジは食物繊維、ビタミンA、B、C、リン、リンゴ酸などが豊富で、ジューシーな口当たりで、甘く香ります。肉質は繊細で、甘さが多く、爽やかなおいしさがします。そして時には酸っぱい中に微かな甘みを感じることでしょう。
台湾のウメは主に6品種に分かれ、中部に広がる中央山脈の西側に分布しています。果実の成熟期は毎年3月から5月までです。ウメを食べれば、食欲増進、腹部膨満感の解消、酔い覚まし、乗り物酔い・風邪予防などの薬膳効果があります。またウメは酸度が高く、甘さが少ないため、収穫後に果物として新鮮なまま食べることはほとんどなく、大半は梅漬けなどの砂糖漬け加工品にします。
現在台湾ではトマトが50種近くの品種で栽培されており、四季を通じて生産可能です。一般的な品種には黒子柿蕃茄、桃太郎、金童、玉女、チェリートマト...などがあります。台湾のトマトは皮が薄く、ジューシーで、甘さが多いのが特徴です。そしてリコペン、ベータカロテン、ビタミンAとCなどの抗酸化成分を豊富に含み、栄養価が高く、台湾人に非常に愛されています。
台湾ではインドナツメの主な栽培品種は蜜棗で、青リンゴのような形をしています。ナツメの原種は台湾で専門的に改良されてから、果肉が繊細でジューシーに、そしてサクサクで甘く香るようになりました。今では台湾の高級果物の一つとなっています。果皮は薄緑色でつやがあり、ビタミンC、B1及びB2を豊富に含んでいます。とりわけビタミンCは、スイカの5倍、ナシの9倍、リンゴの20倍であり、「ビタミンCの果物」といっても過言ではないでしょう。
パパイヤは爽やかな甘さがあり、果肉に潤いと柔らかみがあります。そのまま食べても料理に加えてもおいしく、さまざまな食べ方があります。そのなかで、一番の栄養価が高いのは新鮮なまま食べることです。パパイヤはビタミンA、B、B1、B2、C、多種のミネラル(鉄分、カルシウム、カリウム)、タンパク質、パパイン、繊維質及び有機酸などを豊富に含みます。そのうち含有量が特に高いのがビタミンAとビタミンCで、スイカとバナナの5倍あり、更には「推奨する1日当たり摂取量」の3倍以上になっています。パパイヤには風邪を予防し、症状を抑える力があります。
パイナップルは高温を好み、耐乾性が強く、台湾の気候と環境にも合っています。そのため台湾は、パイナップル栽培ではもとより優れた条件が整っています。こうして台湾のパイナップルは四季を通じて栽培できる果物になりました。パイナップルは、ビタミンA、B群、C、E、カルシウム、鉄分、マグネシウム、リン、カロテンなどの栄養素を豊富に含み、非常に多くの品種があります。なかでも金鑽鳳梨(パイナップル)は、良い口当たり、たっぷりの甘さ、低い酸度、繊細な肉質、そして濃厚な風味が特徴で、台湾を代表する果物となっています。
蓮霧は、台湾ではほぼ四季を通じて食べられ、栄養があっておいしく、ジューシーな果物です。屏東県が最大の産地です。食べ応えがある口当たり、甘みがあります。蓮霧は季節と品種により、見た目が多少違ってきます。例えば、冬には色合いが赤黒色っぽくなり、黒いほど甘みが増します。夏は日照時間が長いために、収穫する蓮霧も成長が速く、色は淡紅色になります。
現在台湾は、バンレイシでは世界最大の栽培面積、そして最高の生産技術と品質を誇る国になっており、台東県卑南郷が最大の産地です。台湾ではバンレイシの品種は、大まかには「大目釈迦(シュガーアップル)」と「鳳梨釈迦(アテモヤ)」に分かれます。シュガーアップルは果肉がプリプリで、酸っぱい中に微かな甘みがあり、パッションフルーツとパイナップルの香りがします。アテモヤはあっさりとした果物らしい香りが特徴で、ぎっしり感のある口当たりで、飽きのこない爽やかな甘さです!