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臺東縣

東側は早く日が昇る。優れた機能を持つ食材、ナンバンカラスウリとローゼル農家でのグルメと旅体験

東部地区の素晴らしい天然環境により、機能性食材の宝庫です。「天国から来た果物」ナンバンカラスウリと「料理界のルビー」ローゼル、「宇宙飛行士が食べたスペシャルな食物」台湾アカザなどがあります。その他にはアワ、ターメリック、苦茶油、紅薏仁なども含まれています。

烈日當頭之際,大家手上一顆顆「天堂來的果實」。
強い日差しのもと、それぞれの手に1個づつの「天国から来た果物」。

スケジュールのご紹介

1日目は鹿野を訪問します。参加者はローゼルの手摘みと自分自身の手によるパンナコッタづくりを通して、実際に産地から食卓への概念を体験し、夕食にはさらに一歩進んでみんなで12種類の機能性食材を使ったDIYでディナーを作製します。

2日目には台東市に向かい、ナンバンカラスウリの果樹園を訪問します。ナンバンカラスウリ狩りの楽しさを体験します。さらに果物農家がその場でナンバンカラスウリの処理方法を紹介し、ナンバンカラスウリのシャーベットを作り楽しみます。午後には台東製糖工場の向かいにある友信創新実験室で「食材のおみくじイベント」が開催されます。イベントの現場ではエコロジーシェフ「味探しのハンター Lisa」を招き、地元の食材を通したレシピのと料理の変化をシェアし、1度で台東の各種の優れた機能を持つ食材を知ることができます。

鹿野農遊楽園でローゼルを手摘みする

日焼け防止と虫刺され防止のために、袖にはアームカバーと斗笠をかぶり、さらに客家伝統の花布を斗笠の上にかけてあごで縛ります。手には台湾のLVとも呼ばれるビニールバッグを手に、ローゼル摘みに出発です!

角を曲がると、ローゼ畑は道のわきの手のばせば届く場所にありました。10月初頭はまさに旬の始まる期間であり、私たちが訪れた時はばらばらに開花していました。もう少し経つと花の開花状況はより良いものになるそうです。

ローゼルは台湾のどこでも点々と栽培されていますが、90%以上の生産量は台東からとなります。ローゼルには強靭な生命力があり、肥沃であれ乾燥した土地であれ、どこでも栽培できます。最も幅広く使用されるのはガクの部分で、新鮮なまま食べても、乾燥させたり蜜漬けにしても、お茶として淹れても、どれもとても美味しくいただけます。

饗嚮台東 手作りのローゼルの蜜漬けとフレッシュなパンナコッタ

ローゼルは収穫したガクをメインとして使用します。枝の上の果実を逐一切り落とし、さらに種を除く作業となります。

種を取り除いたガクは殺菌と渋みを除くため、沸騰したお湯で約5秒湯通しした後鍋からあげます。長期間保管できるように蜜漬けの方式を採用しているため、大量の砂糖を加えて攪拌します。

作りたての新鮮なローゼルには、砂糖がまだ完全に浸透していません。皮のシャキシャキ感を帯びています。3か月ほど保管した蜜漬けは、はっきりと異なる風味を帯びています。

続いてイメージング台東(饗嚮台東)のシンガポールからやって来たメンバーが、一緒にパンナコッタの製作を紹介してくれます

新鮮な牛乳、生クリームと砂糖を加えて一緒に混ぜ合わせます。またコーンスターチを均一に混ぜ合わせ、一緒に鍋の中に入れます。

凝固したミルクゼリーにローゼルの蜜漬けを加えれば、真っ赤な酸味と甘さのローゼルに柔らかく滑らかなパンナコッタは本当にぴったりマッチします。

嘟嘟好民宿で機能性食材を使った夕食DIY

鹿野農遊楽園の田蜜蜜食楽園では、生産地から食卓への概念を融合しています。民宿のオーナーは機能性食材を結び付けたメニューをデザインしています。イベントの参加者は異なるDIY料理のエリアを囲み、ある人は野菜の葉と食材の処理を、ある人は適時に桶子鶏(丸鶏のドラム缶焼き)に薪をくべています。

民宿のオーナーの号令のおもと、次々に美味しい料理がテーブルの上に並べられていきます

機能性食材は異なる美食に散らばっています。民宿のオーナーの巧みなテクニックで、涎が垂れそうな美味しさに健康と養生を兼ね備えています。

康楽鼓掌農場 ナンバンカラスウリの手摘み

康楽鼓掌農場は台東市康楽里に位置しています。家族で農業に従事してからすでに50年の時が過ぎています。ここでは1畝の田畑のどれもがゼロから始まりました。すべて1代目の郭良おじいさんの手で作り上げられたのです。今日すでに三代目の青年農家である郭明哲さんに受け継がれ、お爺さんが苦労して耕した果樹園と田畑を護っています。

郭明哲さんは、康楽鼓掌農場の経営者です

自身も第4回百大青年農家である郭明哲さんは、兵役完了後に中国に仕事で渡りました。2014年家族の健康状況の問題から、離職して台湾に戻り家業を継ぐこととなりました。現在ナンバンカラスウリを栽培してからすでに3年の時が過ぎています。台東区農業改良場の指導のもと、豊富なナンバンカラスウリの専門的知識を蓄積してきました。各県市のフェアや大型の展覧会への参加を通して、企業化経営によるナンバンカラスウリをより多くの方に知ってもらえることを期待しています。

下車後は郭明哲さんと共に、観光バスが入ることのできない果樹園に足を踏み入れました。この時成熟しているナンバンカラスウリは多くありませんでした。郭明哲さんの解説を聞いて、ナンバンカラスウリの生育環境をさらに理解しました。ナンバンカラスウリのヒゲのような柔らかな芽と龍髭菜と食感が似ているため、ナンバンカラスウリの料理に取り入れることで、食用としての価値を増加させているそうです。

ナンバンカラスウリの果実のトンネル式棚での栽培風景を、自らの眼で見ることのできるチャンスに期待しています(写真出展:康楽鼓掌農場フェイスブック)

ナンバンカラスウリは欧米などで「天国から来た果物」と讃えられています。このためまたの名を「天堂果」とも言い、国際的な健康食品市場で深く愛されています。多くの台湾の人々はナンバンカラスウリをよく知りません。ただしこれは本物の、台湾の原生種なのです。ナンバンカラスウリの俗名は「刺苦瓜」とも呼ばれる苦瓜の近親であり、種を天日で乾かした後には伝統的な漢方薬「木虌子」となります。ナンバンカラスウリの果肉のように見える部分は実は仮種皮なのです。オレンジレッド色の仮種皮には豊富に様々な種類のビタミンとニコチン酸が含まれています。このほか特別なのが高い含有量のリコピンとβカロチンです。アメリカ農業部の研究によると、仮種皮のリコピンの含有量はトマトの70倍、βカロチンの含有量はニンジンの15倍で、どれも視力のケアに非常に優れた栄養成分です。

康楽鼓掌農場でナンバンカラスウリ料理の展示、ナンバンカラスウリ饅頭/スムージーを楽しむ

デザートを食べた後には、ナンバンカラスウリを食材として使うのに一番頭の痛い仮種皮の処理方法を紹介してくれます。手軽で簡単にナンバンカラスウリを料理できます。

熟したナンバンカラスウリを切り分けて赤い色の種を取り出します。果肉の皮をむき切り分けて、さらに赤い種を容器の中に入れます。黒い種と赤い仮種皮の部分に分ける準備をします。

赤い色の種を容器の中に入れて水を少量加えます。手動または電動ミキサーで何度かに分けて攪拌します。黒い主旨と赤い仮種皮を分離させ、穴杓子で黒い種子を濾過して回収します。

その後の処理手順では、赤い仮種皮と切り分けた果肉をミキサーに入れて攪拌する必要があります。とろ火で沸騰した後に冷却保存すれば、料理に取り入れたり、スープストックやジュースとして使用できます。時間的な関係から、直接処理されたナンバンカラスウリのピューレでスムージーを作りました。暑さを解消してくれる美味しさです。

赤色の仮種皮と黄色い切り分けた果肉は、攪拌と過熱保存の後、直接食用にできます。ナンバンカラスウリのピューレ本体には淡い苦瓜の風味があります。直接食べると味がないため、通常パッションフルーツ、レモン、パイナップルやハチミツを加えて味を調えます。スムージーを作れば暑さを和らげ目をいたわることができます。

ナンバンカラスウリをきれいにした後の黒い種:種本体にはわずかな毒性があるため食用には適しません。

製品の開発を行うことで、より多くの人に「天国から来た果物」を知ってもらえるよう期待しています。

七里坡紅藜養生料理 機能性食材による創作料理

七里坡紅アカザ養生料理は台東地区のレストランの常勝軍です。同時に数少ない機能性食材「タカサゴムラサキアカザ(紅藜)」を使用した料理が90%以上の養生料理のレストランでもあります。また「地元の旬を食べ、地元の食を地元で用いる」と「低温調理法・Sous Vide 真空調理法」の2つのアピールも、リピート客が絶えることがない原因なのです。

一皿目が運ばれてくると、突然高級レストランにやって来たような感覚に陥ります。アート作品のように盛りつけられ、シンプルでありながら食材の特色を見て取ることができるからです。

皿にはローゼルのガクのカボチャ添え、アカザ(紅藜)と温泉卵和風醤油和え、エビの拌麵が盛られています

2皿目は七里坡紅藜養生料理の看板メニュー、シュバイネハクセ(豚足のロースト)で、定温調理法が使用されています。

巧みに花びらの形に整えられたフレッシュで肉汁たっぷりの鶏むね肉も、やはり看板メニューの1つです。

七里坡紅藜養生料理のオーナー黄焜林さんが、自ら私たちに1品ずつのメニューを紹介してくれました。味覚、聴覚、視覚を通して、機能性食材の創作料理の宴を楽しませてくれます。

友信創新実験室 小規模農家ブランド展

台東の地元の小規模農家ブランドである饗嚮台東、紅藜先生、源点駅站、自然主義農園、七里坡紅藜養生レストラン、布拉谷社会企業社などを招待して共同で参加しています。地元の機能性作物「ナンバンカラスウリ、ローゼル、台湾アカザ、アワ、ターメリック、苦茶油」が紹介され、その場で購入できます。

イベントは友信創新実験室の裏手にある草地で開催されました。舞台と小規模農家ブランド専用エリアが設けられ、選んで購入できるようになっています

春一枝商行の二代目経営者である李承澤さんは、成功鎮農業組合で研究開発された新製品のナンバンカラスウリのアイスキャンディーを紹介し、無料でシェアしてくれました。

ナンバンカラスウリ自体には味がありません。このアイスキャンディーではパイナップルで味を引き立て、淡いフルーツの香りが漂います。

その場で製品を選んで購入できます

友信創新実験室の料理劇場、シェフの創作料理ショー

イベント会場ではエコロジーシェフ「味のハンターLisa」さんが地元の食材で、レシピを変化させた料理をシェアしてくれました。また地元の人々による料理劇場での公演と、食材の役割のイラスト展を組み合わせています。「生産、生活と生態」を結び付けることで、1度に台東の様々な種類の優れた機能を持つ食材を知ることができます。

料理劇場は演劇経験のない地元の人々が平日夜の練習で、一コマ約15分間の池上の日常生活環境とグループの融合の物語を演じてくれます。

「味のハンターLisa」先生は台中市で包心菜実験厨房を経営しており、味覚と料理にユニークな見解を持っています。

「味のハンターLisa」先生です。エコロジーシェフとは食材を極限まで発揮させることができるのです。美味しいだけでなく見た目もよく、地元の人々の食材に対する認識を覆していました。