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阿朗壹古道の景観

阿朗壹古道の景観
阿朗壹古道は中央山脈南東の端に沿って伸び、太平洋の海岸線にも隣接しているこの古道には100年の歴史がある。当初、開墾や猟へ行く原住民や、清朝の行軍や移動のために利用されていた。

この地に通じる幹線道路がなかったため、この古道の沿線は美しい景観も歴史的遺跡もそのまま残っている。史跡、海食岩礁、熱帯植物の植生、断崖などは台湾でもなかなか見られない美しい原始的景観だ。

阿朗壹古道は海岸に伸びているのと、この地域が開発されていないため、海岸の景観がいまだにかなり自然な状態で残っている。特に岸辺は一面小さい丸石ばかりで、大きさが不ぞろいな石が岸辺に流れ落ち、まるで石の皿が重なりあっているように見える。

海岸は原始の植生がまだそのまま残っており、希少植物に出会える機会も多い。とくに古道のある旭海草原は植生が異なる植物景観があり、それが幾層にもなっている。古道が通っている場所には、動物も植物に負けないくらい多種生息している。イノシシ、猿、シナイタチアナグマ、アマサギ、クロガシラ、コジュケイ、クロエリヒタキ、アカハラ、小雨蛙、アイフィンガーガエルなどに出会えるだろう。 歴史文化の面では、古くから住民にとって古道は重要な役割を果たしてきた。

プユマ族、アミ族、パイワン族、マカタオ平埔族、客家人、漢民族にとって移住の過程で、祭祀風俗、建築遺跡、婚礼の儀礼、生活用品など貴重な文化が伝承されてきた。この古道にはこうした人を魅了してやまないものある。