雲林県虎尾鎮堀頭里の28落羽松公園は地元集落の中にひっそりとたたずんでいる。公園には数百本ものカラ松が2列に植えられており、非常に壮観な景観を形成している。公園は地元住民がボランティアでカラ松を植え、里長の李万寿(リー・マンチョウ)さんが住民と共に管理している。
堀頭里では古い集落の整備の際に環境の美化を優先した。現在、カラ松の葉はまだ色づいていないが、青い空と白い雲をバックに整然と配列されたカラ松並木が水面に反転して映り込む姿は、水中の森に中に思わず吸い込まれてしまうのではないかと錯覚させる景観を呈している。
今はカラ松の他に、美人樹(トックリキワタ)が花を咲せる季節である。美人樹大道は桃色の花を咲かせる長さ2kmの大通りで、満開時には詩的な趣をかもし、一幅の美しい絵画の様相に変わる。秋から冬にかけてはピンクの花の海を散策できる。
美人樹大道は青雲路と江城路の間に位置し、江城路からやさしいピンク色に輝く美人樹大道を展望できる。
美人樹と隣接する林は緑のトンネルとなっており、多くの旅行者が訪れている。家族連れで散策したりするには最適の場所である。
雲林県林内の永光西点麺包は、50年の歴史がある老舗のパン屋で、顔よりも大きな爆漿波蘿包(メロンパン)を販売している。特大サイズのメロンパンにはクリーム味とチョコレート味があり、店頭で当日購入する場合はしばらく待つ必要があるかもしれない。確実に手に入れたい場合は予約が必要である。
林内の農田水利文物陳列館も人気の高いカラ松の秘境となっており、館外の水路の両側にあるカラ松の色は徐々に赤みを増していた。農田水利陳列館は敷地面積が2ヘクタールほどで、エリア内にはカラ松以外に、集集堰南岸の連絡用水路、林内分水路、濁水発電所、濁水渓からの取水口といった台湾内でも非常に独特な水利施設を併設しており、学習と観光の両方の目的に対応している。
林内のカラ松の秘境は有名な観光スポットになっているが、カラ松を見て、素朴な田舎の雰囲気に浸り、日常のストレスを癒やしに来る人の波は衰えてはいない。冬は雲林を訪れて、多彩なカラ松林を堪能してほしい。虎尾および林内周辺には観光スポットが多く、冬は雲林のカラ松林を訪れて一日観光するのに最適だと心から思った。