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花蓮縣

六十石山上の雲閩農荘の隠れた名茶

六十石山を登って金針花を見に行く途中にある最初の農園が「雲閩農荘」である。雲閩農荘は六十石山を代表する茶園の1つで、オーナーは製茶の優れた技能を備え、数々のコンクールで賞を獲得している。今回、雲閩農荘を訪れて、六十石山の茶畑の特徴や雲林農園の魅力を理解できた。

お茶体験の第一歩は、600グラムの茶葉を摘む前に日焼けしてしまわないよう、笠をかぶり、茶摘みかごを背負って、身支度を整えることである。その後、茶畑に入って茶摘みをする。茶園のオーナーの指示に従って、一心二葉を探し、指先を使って摘み取ればよい。

雲閩農荘の茶畑では金萱(キンセン)、大葉烏龍、清心烏龍などの品種を栽培している。農園は2.2ヘクタールの茶畑はすべて有機農法を採用し、茶工場もすべて有機認証を取得している。無農薬栽培のため、よく見ると茶葉の上をウンカが這っており、雲閩農荘は花蓮の名産である蜜香紅茶を作るのに最適な茶園といえる。子供連れで茶葉の摘み取り行けば、蜜香紅茶を作るのには欠かせないことが知られるようになった、この小さな生き物を詳しく観察できる。

摘み取った茶葉は日の当たらない場所に置いて少し発酵(萎凋)させた後、火入れ機に入れて火を通す。温度や時間はすべて経験豊富なオーナーの裁量による。火入れが終わると、手揉みが始まる。多くの製茶工場では、見学者は茶葉の手揉みを体験できる。手揉みは、茶葉が手について落ちなくなるまで、茶葉を揉んで水分を出す必要がある。手揉みは体力と根気のいる作業で、3時間以上かかることが少なくない。手揉みが終わると、茶葉は乾燥機に入れられて乾燥させられる。

雲閩農荘という名称は、もともと雲林地域に住んでいた閩南人が、1959年に嘉南平原で発生した水害の影響で六十石山に移住したことに由来している。オーナーの王(ワン)さんは当初、台北で建築用型枠の会社を経営していたが、事業に失敗し、妻を連れて花蓮に戻った後、「想定外」の製茶事業に参入して、セカンドキャリアをスタートさせた。同じ花蓮の蜜香紅茶でも、雲閩農荘は標高が高く、昼夜の温度差が大きいため、茶葉に高山の香りが加わることで、通常の茶葉よりも優れた茶葉を栽培できる茶園として知られるようになった。また、王さんは茶農家との頻繁な交流に加え、茶畑の改良に役立つワークショップなどにも参加することで、技能の精進に励み、2018年の製茶技術コンクールでは銅賞を受賞した。彼はその時の感動について、「わたしの名前が司会者に読み上げられた時、全身に鳥肌が立った。この年齢で、再チャレンジの機会があるなんて思ってもみなかった.」と興奮気味に話してくれた。

オーナーが自ら淹れてくれた蜜香緑茶を飲むと、全員がすぐに絶賛した。口にふくむと果実の甘い香りがして、苦すぎず、渋すぎず、余韻が長く続く、まさに極上の一品である。ここの茶葉の品質はどこよりも優れている。生産量は少ないが、手ごろな価格なので、お茶好きは訪れてみる価値がある。実力は折り紙付きなので、がっかりすることは決してない。

雲閩農荘
電話:0916-134709
住所:花蓮県富里郷竹田村25鄰雲閩3号(山道を登った最初の農園、看板を左折)