:::
宜蘭縣

新港澳レジャー農業エリア

波が岸を打ち付け、海水は青く、亀山島は傲然と宜蘭頭城を守護する。ゆっくりした歩みで素朴な農業と漁業の村を歩く。海風と稲田がともに奏でる太平洋の歌に耳を傾けましょう。

宜蘭頭城の烏石港から亀山島附近の海域は浅く平坦です。加えて黒潮の暖流が通年を通しての北上する通路となるため魚群が引き寄せられ、クジラやイルカが餌を求めてやってきます。台湾産大漁場の1つというだけでなく、地元の更新、港、外澳の3つの里の新港澳レジャー農業エリアが発展するための重要な資源となっています。

新港澳レジャー農業エリア
図:毎年4月から10月にかけて観光客を乗せたホエールウォッチングの船が亀山島に向かいます。クジラやイルカにとても高い確率で出会えます

決して無駄にはならない亀山島でのホエールウォッチング

「皆様、9時の方角をご覧ください!今日はクジラとイルカがたくさん出現しています!」宜蘭「凱鯨号」のホエールウォッチング船が亀山島へと向かっています。人々の視線は船長のアナウンスと共に移動し、イルカが波間から飛び上がっているのが見えます。ハシナガイルカ、ハンドウイルカ、サラワクイルカが亀島でのホエールウォッチングでよく見られるイルカです。運がとてもよければ、オキゴンドウ、オガワコマッコウを見ることができます。

毎年4月から10月にかけて烏石港からホエールウォッチングに出かけると、亀山島周遊または島への上陸を組み合わせたツアーに参加できます。火山の爆発により形成された亀山島は、初期に軍事的な管制を受けていたため、原始の草の茂る自然な景観が保たれています。島には硫黄の煙が立ち上り、藍黄色の海水が海底のイオウ泉と交わり、荒れて草も生えない黒い悪地などのユニークな火山地質の現象が発生しています。これらすべて乗船しての島周遊と島に上陸してのツアーに納められています。

香りが鼻をくすぐる甘いグアバアイス

烏石港区の三輪車で売り歩く「建宏氷品」は、オーナーの頼建宏さんが地元特産の「鹽水月グアバ」を使い香り高く甘い「甜心グアバアイス」を開発たことで、地元でのみ食べられる人気のアイスとなっています。

鹽水月グアバは頭城海域附近の砂地で栽培されています。一般的なグアバとは異なり果肉は柔らかいほど甘く、表面の果皮が黄色ものが優れた品とされています。甜心グアバアイスは地元特産の鹽水月グアバを原料とした、グアバの濃厚な香りのするアイスクリームです。一口ごとに鹽水月グアバの果実の粒をかみしめることができ、豪勢にグアバが使用されています。鹽水月グアバは生産量が少なく、地元でも珍しい美食の幻の一品です。甜心グアバアイスは牛乳を利用してグアバのユニークな香りを引き出しています。しっとりとした口当たりの一口また一口と止まらなくなる美味しさは、早くから地元のサーファーが最も愛する味となっています。

新港澳レジャー農業エリア
図:三輪車に乗って売り歩く建宏氷品は、懐かしのアイス売りのシーンが再現されています

素晴らしさに人を驚かせる李ママの得意料理

「北関レジャー農場」は地元でも老舗のレジャー農場です。広く名の知られた螃蟹博物館のほか、なじみ客をいつもやってくるよう惹きつける最大の呼び物は、やはり農場のオーナー李ママの得意料理です。調理を愛する李ママは、一風変わった新たなアイディアによる料理を創作しています。農場で栽培している野菜を取り入れた料理を好み、メニューのない料理を提供しています。例えば農場で栽培されているナスを湯がいた後に醤油膏(たまり醤油)、マヨネーズやXO醤を組み合わせて食べれば、新鮮な美味しさが口いっぱいに広がります。フレンドリーな釣り方である「一本釣り」で捕獲したシイラは、海鮮スープへと変身します。スープは澄んで美味しさこの上ありません。

このほかテーブルに盛沢山の宴会料理の中でも、李ママが自ら干して作った干し大根は、見た感じどうと言うこともありません。しかし美食家から称賛の的となっている、通の指定する家庭料理なのです。李ママのこだわりにより北関レジャー農業では環境保護に取り組み、自然との共存を追求しています。フレンドリーな農法で生産された天然食材でフードマイルを縮めるよう全力を尽くしています。ここに来たら、李ママがキンカンで作るおやつと草仔粿(草餅の一種)を持ち帰るのをお忘れなく。旅の途中でまたお母さんの味に満ちた田園のグルメを楽しむことができます。

新港澳レジャー農業エリア
図:農場で採れた野菜と地元の漁港で水揚げされた海鮮は、李ママが愛用する食材です

食農の1日ミニ農家を体験

二代目が経営を引き継いだ「頭城レジャー農場」では、農場を地元の農家の伝統的な生活、農業生産と農村の生態と結びつけて環境教育と稲の文化、農業芸術の復興、三生有幸(この上ない喜び)、そして地元の食、旬を食べるなどの体験イベントを開催しています。

農場では何枚もの水田、伝統的な茅葺き小屋が残され、子どもたちが環境を経験する本物のフィールドとなっています。ここを訪れた子どもたちは農家の装いに着替え、田んぼに下りて自ら田植えをしたり、水田を足で踏みしめたり、草縄を縒ったり、かかしを作ったりできます。農家の人々の生活の一滴を知り、稲揉みから米ぬか、米麩から白米まで完全に利用される循環農業を知ることができます。さらに進んで環境を大切にして、物を大切にする観念を学習するのです。

毎年頭城レジャー農場では心を込めた夏合宿を計画し、都会に住む親子から深く愛されています。フィールドの資源を利用した様々なイベントと地元の社会福祉部門と提携するなどのスケジュールと計画により、多くの子どもたちが農場を訪れた後に帰宅してからお母さんに「地元で買って、旬を食べれば、食物のカーボンフットプリントを減少できる」と話せるようになります。食農教育を本当に着実に生活の中に溶け込ませ、農業の貴重な価値を理解できるようにしています。

新港澳レジャー農業エリア
図:子どもたちが参加する頭城農場ミニ農家体験では、田んぼに下りて田植えを学びます

尽きぬのど越しのキンカン酒

隠伏頭城の山林の緑の間に「蔵酒酒荘」があります。ここは台湾初のグリーン建築のワイナリーで、ワイナリーのガイド、利き酒などのサービスを提供しています。人々は味を求めて特にこの地にやってきます。多くがワイナリーの醸造したキンカン酒のためにやってくるのです。キンカン酒「亀山朝日」は金柑を皮ごと丸ごと選び抜き醸造しています。キンカンの香りと甘みのエキスを抽出し、一口目には甘みと苦み、二口目には甘みが、三口目には後味の奇妙な味わいが創り出され、女性客から深く愛されています。

蔵酒では台湾の地元の果物を使い果実の純粋な醸造による酒造りを行うことにこだわりを持っています。漬けこんでさらに酒を製造する方法とは異なります。層をなす口当たりを創り出しているのです。心を込めて旬の最も新鮮で、最も味わい深い代表的な酒へと進化させています。

新港澳レジャー農業エリア
図:「亀山朝日」キンカン酒は濃厚な果物の香りがあり、爽やかで僅かな酸味があります