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宜蘭縣

大進レジャー農業エリア

小さな村の静けさに、速度を落とす。都会の喧騒を忘れるのに最適な田園での小旅行です。果物狩り、サイクリング、DIYで遊べば花も実も香りも味も一緒にやってきて、旅人のリュックには記憶が香ります。

冬山郷大進村は旅の勢力圏内に名前が挙がったことはありません。しかし宜蘭のフルーツ業界の代表者なのです。2つの山に挟まれた平野に、番社坑渓によって沖積した砂礫土があり、大進に果樹を栽培する最高の天然の条件が創り出されているのです。村全体が大きな果樹園のよう。モモやプラム、オレンジ、レンブなどの果樹に囲まれ、一畝の水田もありません。ここは宜蘭でも重要な果物の生産エリアであり、1年を通じて果物が生産されています。空気には果物の香りが満ちています。果物と花の香りと共に、大進でのグルメを探す旅にもエレガントな趣があります。

大進レジャー農業エリア
大進旅行サービスセンターでは糖葫蘆(果物の砂糖掛け)DIY体験を開催しています

石板屋で密室からの脱出を楽しむ

「大進旅行サービスセンター」では旅の情報、自転車のレンタル、6人以上の団体へのガイドと地元の農産品の展示販売サービスを提供しています。自分の興味に応じた異なるDIYを選択できます。石板のペイント、手作り石けんと果物の糖葫蘆(果物を串刺しにして砂糖がけしたお菓子)体験など、とても面白いです。多様化された農業を楽しむスケジュールは、観光に来た人々それぞれの好みを満足させることができるのです。
大進村は閉鎖された地形であり、もともとはタイヤル族の領域でした。20世紀初頭に漢民族が移住して開墾し、蘭陽平原で最も遅く開発された土地となりました。初期には漢民族の先人は川床にある黒い石板を使用して、石板屋の住居を建設していました。しかし後に台風のによる損害、石材の供給源の減少により、近代となり石板屋は淘汰されてしまいました。大進社区のイベントセンターの向かい側には、復刻された石板屋があり、旅行サービスセンターでは石板屋の密室脱出ゲームを開催しています。大進の産物と特色を理解し、知識と楽しさと体験を兼ね備えた遊んでみる価値のある体験です。

「茶骨」も優れたお茶になる

「三泰有機農場」のオーナー林文徳さんは農場の壁いっぱいに「紅茶高手(紅茶の達人)」の4文字の受賞記念額と赤い紙を掛けていながら、落ち着いていてこの名称を気にかけてはいません。しかしオーガニック茶の栽培の話になると、林文徳さんの態度は確固たるものとなり、妥協を許しません。林文徳さんの茶園は宜蘭初のオーガニック認証を取得した茶園です。当時父親の茶園を引き継ぎ、慣行となっていた農作業の方法を放棄してオーガニックへと転向しました。生産量の激減、優れた茶を創り出せない苦痛も経験しました。後に林文徳さんは平地でのオーガニック茶は高山茶に照らし合わせて軽発酵の方法で製作できないことを悟り、オーガニック茶に重発酵を採用しました。幾度となく実験を重ね、ついに芳醇な香りのオーガニック茶を創り出したのです。三泰の商売はすべて顧客の口コミによるものです。近隣の工場の作業員もここに製茶で残った茶葉の欠片(俗称「茶骨」)を購入しにやってきます。三泰の茶骨はよそで宣伝している物よりも良い茶であると讃えられています。林文徳さんは非常に個性的で、高い生産量を追求していません。茶葉は売り切ればそれでおしまいであり、売り切れなければ自分で飲んでしまいます。すべては品質至上主義のためなのです。

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三泰有機茶園では茶摘み、製茶、聞き茶体験を行っています

裏通りの幸福20号

「幸福20号農場」は裏通りにありますが、その名を慕いやってくる観光客が後を絶ちません。農場のオーナー余源輝さんと曾馨誼さん夫妻は台北から帰郷し、年配者を助け家の果樹園を世話する残りの時間で、自ら農場内のレンガ一つ、瓦一つ、草や木1本を建設し、レイアウトしました。珍しいマーケティングの手法と崇高でナチュラルな生活の理念により、次第に知名度を上げていきました。農場では平日特色ある窯焼きピザのDIYを開催しています。低温発酵がすでに完了しているピザの生地に甘辛いトッピングをしてから窯に入れて焼き上げます。このほか、果物酢や蜜漬け作りのDIYも行っています。フルーツの異なる旬に応じて、季節限定の果物の製品を販売しています。夏のレモン酢、秋の柚子(文旦)酢、冬にはキンカンの蜜漬け体験があります。大人も子どもも活動での体験から産地から食卓への食農教育を理解することができます。

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窯焼きピザのDIYは幸福20号農場の人気イベントです

心まで染みわたるフルーツの甘さ

「松茂果樹園」のオーナー蔡松茂さんは、果樹園を世話して20年以上、キンカン、文旦柚(ポメロ)、福柑、ドラゴンフルーツと桃を栽培し、果物狩りへと開放しています。蔡松茂さん毎日朝5時に起床して果樹園を巡視し、雑草を抜いています。農業に従事するのは簡単ではありませんが、蔡松茂さんはいまだかつて疲れたということもありません。唯一恐れているのが台風の襲来です。天の神様が苦労して育てた果物のすべてを持ち去ってしまうからです。
松茂果樹園の土質は大部分が水分の比較的少ない砂礫です。蔡松茂さんは羅東渓の上流にある打狗渓の水を引いて果樹園を灌漑することで、糖度の特別高い果物を栽培しています。観光に来た人々がこうした果物を味わうと、すぐに旬の果物をすべて自分のものとしてしまいます。美味しくフレッシュな果物を味わいたいなら、素早く行動しなければなりませんよ!

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松茂果樹園で栽培されているグアバは夏の果物狩りで人気の果物です

手を動かして作る木の人形

大進サービスセンターとの共用スペースにある「大鼻子木工坊」は、人呼んで「大鼻子(大きな鼻)」の木工の達人である林永任さんと、子どもたちが自由に創作できる楽しいスペースです。林永任さんが子どもの頃家は貧しく、遊べるおもちゃもありませんでした。近所の資源リサイクルを見て、物資はリサイクルして再利用できることを理解したのです。後に木工で残った角材を材料にして、創作のアイディアを発揮し、手を動かして各種の可愛らしい木の人形を作り出しました。また子どもたちを木材とエコ素材から創意を発揮するのに適した材料を選ぶよう教えています。教えを受けた子どもたちは木工機械工具を操作して、ハチャメチャな人形の模様を創り出しています。材料は多くが幾何学図形の組み合わせであり、子どもたちの旺盛な想像力を刺激するのに特に適しています。

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大鼻子木工坊では子どもたちが人形やおもちゃを作りに来るのをお待ちしています