:::
苗栗縣

黄金小鎮レジャー農業エリア

黄金小鎮レジャー農業エリア
豊かに実った稲穂、ナンバンサイカチ、織りなされる色鮮やかな夏の色調。稲の香り、ナツメのおいしさ、タロイモのしっとりした口当たり。豊かに実った農産物は、農業の素晴らしい価値を受け継いでいます。

夏の盛りの苗栗県公館の郊外では、館南、福星、福基、石墻の稲田が黄金色に豊かに実っています。重く頭を垂れた稲穂と道端のナンバンサイカチの木の黄色い花々が連なり、互いに織りなす鮮やかさが、この土地に「黄金小鎮」という素晴らし名前を与えています。百年に渡り後龍渓から穿龍圳を経由してやって来た豊かな水源が引き入れられ、黄金小鎮に留まることなく注ぎ込み、土地を潤し養っています。作物と住民の生活が、ここを1年四季を通じて異なる景色で表現し、客家の文化がここに受け継がれ、生命力が表現されてます。

黄金小鎮レジャー農業エリア
ナツメ農家の邱俊閔さんは毒性フリーのベニナツメを栽培し、ベニナツメ評価で第1位の信頼を得ています。

夏の棗狩り、まさにその時

黄金小鎮は台湾で唯一のベニナツメの生産エリアです。炎天下の夏の日になると、ここはベニナツメの収穫の繁忙期を迎えます。木の上に一粒一粒実るベニナツメが黄色から赤へと変わった後、注意深く摘み取ります。この時には生のままでもそのまま味わえます。または太陽の光に晒して乾燥ベニナツメを作ります。どれも果肉が太陽の光を浴びた後の美味しさを味わえます。購入した人が安心して食べられるように、黄金小鎮では近年毒性フリーによる栽培方法を奨励しています。「玉順紅棗園」の邱俊閔さんはこれを「緑を自由にさせる農法」と呼んでいます。作物を自然に成長させることができるのです。虫害によってかなりの農作物への損害が出ますが、残った果実は心から安心して食用にできるのです。良い物も悪い物も入り混じった品質の輸入品が市場に出回る中、台湾の地元の公館のベニナツメは次第に有名になり、市場の人気製品となりました。甘さの中にわずかな酸味を帯びた味わいは、広く人々から愛されています。より多くの人々に黄金小鎮のベニナツメの美味しさを味わってもらうため、邱俊閔さんはナツメ狩りのとベニナツメジャム、ベニナツメ酢などのDIYによる体験イベントを開催しています。

客家文化を作ることから学ぶ

「穿龍耕学園」は黄金小鎮レジャー農業エリアの旅行サービスセンターです。黄金小鎮でのグルメ、遊び、見どころや面白さをどこで探すか知りたいと思うなら、ここは観光客が訪れる最良のスタート地点です。黄金小鎮協進会の理事長である林瑞英さんは、黄金小鎮は客家の農村であり、どこもが客家の物語で満ちています。例えば擠福菜(酸菜の漬物作り)を体験して客家の人々の漬物や飲食の文化を知ることもできると述べています。ここではローゼル、キク、シソなどの植物が栽培されています。ローゼルの季節になると、花を摘みながら花を醸造し、花茶を飲んだり、黄金小鎮の客家文化の美しさを探索したりすることができます。

黄金小鎮レジャー農業エリア
穿龍耕学院の擠福菜(酸菜の漬物作り)では、花布で甕に封をして、客家の福菜作りを学べる場を提供しています(提供:黄金小鎮レジャー農業エリア)

地元の食材をテーブルに

黄金小鎮には様々な種類の農産物があり、テーブルの上の美味しい料理の食材の供給源となっています。旬の美味しさを味わいたいなら、より多様な選択肢があります。例えば開業してから10年になる「巧軒餐館」は、農業委員会の指導を受けて「田媽媽」ブランドに加入した後、さらに正確に地元の農産物や特産物を料理に取り入れ、本物の田園風の農家の味を楽しめるようにしています。巧軒餐館の責任者である徐治強さんは、地元の食材を利用して革新的なメニューを研究開発しています。例えばベニナツメを炒飯に取り入れたり、その他の野菜と一緒に炒めたりして果物の香りを引き出しています。このほか紅棗燉雞湯(ベニナツメ入りチキンスープ)、ベニナツメ入り香腸(台湾風ソーセージ)などの特色あるメニューがあります。ベニナツメ料理のほか、徐治強さんはさらに柿を料理に取り入れた冷菜や、福菜を細かく刻んで包んだ水餃子、新鮮なタロイモを使って作ったタロイモケーキなどを創り出しています。お腹がいっぱいになると同時に、黄金小鎮の地元の農産物の美味しさを深く知ることができます。

黄金小鎮レジャー農業エリア
ベニナツメ入り香腸(台湾風ソーセージ)ではベニナツメのシロップで味を調えています。巧軒餐館の有名な看板メニューです
家族全員で楽しむ冬の芋ほり

冬になると、タロイモの季節がやってきます。公館は台湾第2位のタロイモの生産エリアです。しかしその知名度はほかの地方ほどではないため、「馬郭芋頭園」の郭秩均さんに都会での仕事をやめて、故郷に戻り父親と共にタロイモ畑を経営することを決心させたのです。経営の初期には消費者や店が郭秩均さんにタロイモについて問い合わせるだけで、気前よくタロイモの試食を提供していました。より多くの人に公館のタロイモの本当の美味しさを知ってもらいたかったのです。タロイモを予約し購入する人はどんどん増えていきました。このため後にタロイモ団子とタロイモのパンナコッタのDIYを開催するようになり、その場でしっとりとして濃厚なタロイモの美味しさを味わえるようにしました。旬の季節になると、成熟したのタロイモの葉は人よりも低くなります。この時こそ、観光客向けの畑でのタロイモ掘りをの催に最も適した時となります。タロイモ畑の泥は柔らかく、大人も子どもも簡単にタロイモを抜くことができ、黄金小鎮で最も人気のあるイベントの1つとなっています。

黄金小鎮レジャー農業エリア
郭秩均さんは故郷に戻り馬郭芋頭園を経営し、積極的にタロイモの体験イベントを開催しています
黄金小鎮レジャー農業エリア
藁を編んで福を迎える

藁を編んで福を迎える

稲穂が実を結び、収穫して米となる。これは多くの人々が稲にもつイメージです。「喜妹娜哇稲草芸品館」では藁を編み日本の「しめ縄」を作ることで、台湾の稲に違った用途を与えています。日本の「しめ縄」は中国の春聯のように幸運を祈願し、吉を呼び邪を避ける意味があり、神社の鳥居に掛けられています。また新年、冠婚葬祭などに用いられる飾りであり、新たな変化の到来を表しています。「藁を編むのはつらい伝統産業なのです」喜妹娜哇の三代目の責任者である蔡佩汶さんは、わら細工に使用する材料は穂を結んでいない緑色の稲です。このため喜妹娜哇では農家と契約し、緑色の稲を収穫した後、ただちに稲を乾燥させ、整理し、さらに手作業で縒って編んでいます。台湾の日本料理店もしめ縄の飾りを愛用しているため、より多くの人がわら細工の技芸を知るようになりました。喜妹娜哇では現在手作りのわら細工のDIYを開催し、しめ縄の歴史と文化を理解してもらっています。同時に自らの手でしめ縄を作ることで、稲から放たれる香りを感じることができます。

黄金小鎮レジャー農業エリア
蔡佩汶さんは家業の喜妹娜哇稲草芸品館を引き継ぎました。わら細工の産業が続いていくよう願っています