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苗栗縣

双潭レジャー農業エリア

陶芸、木彫り、藍染め、美味しい客家料理。山野にある小さな村と芸術、文化に出会う。手を動かして工芸を楽しみ、手軽に芸術を鑑賞する。三義の双潭で遊ぶのなら、ゆっくりとした歩みで楽しまなければなりません。

「双潭」の地名が名付けられているからには2個所の池があるはずなのですが、かつての景色はすでに消えせています。苗栗県の三義郷の双潭村とかつて互いにつながり合っていた「王爺潭」、「伯公潭」は今はすでになく、地名のみが池の記憶を留めています。美しい水の景色はもうありませんが、双潭には地元の工芸業者、アーティストが集まっています。アートのために地元の自然の万物、客家の生活文化、農産物の特色を錬成することで、静けさを感じられる山野の小さな村に風雅な品格を注ぎ込んでいます。

春田窯の陶芸体験イベントは、全ての年齢の人が楽しめ、子どもたちもとても楽しく遊べます。

誰もが遊べる陶土でのコップ作り

三義の地元の伝統的な窯である「春田窯」は赤レンガの屋舎、焼き窯で懐かしの農村の純朴でシンプルでありながら、心を豊かにさせる生活の風貌を再現しています。
春田窯のオーナー杜真諠さんのおじいさんは田舎の村の生活環境を愛し、同様に春田窯を訪れた客人が、まるで田舎の家に戻ったかのように自由自在にリラックスしてくれるよう願っていました。このため赤レンガの建物の裏手に生態歩道と稲田を計画し、自分の好きな、客人が安心して食べられる毒性フリーの米を栽培しています。また人々に窯業を知ってもらうために、春田窯では入門レベルで学びやすい陶芸体験カリキュラムを計画し、手捻りを体験してもらっています。窯場のスタッフによる指導のもと、観光客はろくろの前に座って位置を決めた後、自ら陶土をひねって好きなコップや皿の形状にします。さらに店側が修正し、釉薬をかけて窯に入れて焼き上げます。料金はお手頃で楽しみやすく、大人も子どもも自分の手捻りでの陶器のコップやお椀を作れます。このほかにもこの場所を訪れたなら、休日のみの客家の合菜(中華スタイルのコース料理)を見逃すことはできません。中でもオリジナルの味そのままの味わいが楽しめる「柴窯鶏」は、柴焼で焼き立ての桶仔鶏(鶏の丸焼き)です。この料理を味わいたいなら、早く行って待つしかなく、遅れて到着することはできません。さもなくば熱を冷ました後、指をしゃぶりたくなるほどの美味しさを楽しむ機会を失うことになります。たくさんの都会からの人々が春田窯での質素な生活ながら悠々自適の田園生活を好み、忙しく活動している心に慰めを見出しています。

心ゆくまで色塗りを楽しめる木彫り人形

「三義ㄚ箱宝」は足を踏み入れたら、離れたくなる木の彫刻工場です。店全体が様々な種類の可愛らしすぎる木彫りのペイントされた動物の人形で埋め尽くされ、しょっちゅう「なんてカワイイの!」と驚きの声が上がります。木彫りの人形は1000種類に達し、サイズは小さいものは片手で握れるものから、大きいものは屋内に飾るための造型の木造彫刻まで、たくさんの素晴らしい作品があります。木彫り彫刻は三義が最も誇りとしている芸術産業です。かつて三義ㄚ箱宝は欧米向けに販売するための大型の木造彫刻と狩猟用の木製のデコイを作製していました。1980年代にデコイの流行が廃れた後、倉庫一杯のデコイの在庫が残されました。事務の一切を担当していた6番目のお嫁さんである李屘さんが自家製のデコイ工場を観光工場へと転向し発展させたことで、工場には新たなスタートのチャンスが与えられました。三義ㄚ箱宝では動物の白い素焼き磁器のペイントDIY体験イベントで観光客の足を止め、さらに進んで三義の木彫り産業を理解してもらっています。また筆をとり心の中にある可愛らしい動物の様子をペイントし、木彫りを家に持ち帰ります。李屘さんは三義の木彫産業が細く長く後の人々へと続いていき、この工芸が失われないよう願っています。

三義ㄚ箱宝を訪れ、筆をとって動物の木製の素体をペイントすれば、だれもがデザインの巨匠になれます

藍染めの楽しさを体験する

三義の藍染めについては、「卓也小屋」が広くその名を知られています。オーナーの卓銘榜さんは山間部に藍を栽培しています。さらに染め物から発展して衣、食、住などの領域を跨いだ関連商品で、レジャー農業の新たな経営スタイルを創り出しています。卓也小屋は藍染めを中心として民宿、藍染めの体験教室、ベジタリアンフードの飲食サービスを提供しています。当初卓銘榜さんは村落の概念により卓也小屋を創り出しました。民宿の各部屋は造型が異なり、穀物蔵もあればグリーン建築もあります。どれも卓銘榜さんが自分で考え、時間をかけて温め、さらに考えを着実に実行したものです。卓銘榜さんは万物は水から生まれるものであると考えています。昔の農家は家々のどこにも池があり鴨や魚を飼育していました。あるいは消防と水量の調整に用いていました。このため卓銘榜さんは特にレストランの外にスペースを創り出して池を作り、鴨の群れを飼い、懐かしい農村の雰囲気を復刻させたのです。一般的な藍染め体験のほか、卓也小屋では「色と季節の双潭染で遊ぶ―食農体験1日教室」を開催し、奥の深い台湾の様々なすばらしい色を紹介しています。観光客を食物と植物の色彩の世界へと導き、布を染めるのに使用できる天然の色を知ることができます。

卓也小屋での体験カリキュラムに参加すれば、専門スタッフに連れられて染料植物園エリアにいき、藍草の染色の秘密をしることができます

楽しく筆で臉譜(京劇の隈取り)を描く

「山板樵臉譜文化館」の館長である林文源さんと彭妃玉さん夫妻は、もともと木彫りの仕事に従事していましたが、のちに家に戻り農地を管理し、農業に従事するようになりました。このことからレジャー産業へと参入し、民宿と農場を開くこととなったのです。林文源さんと彭妃玉さん夫妻は2人ともとても京劇の臉譜(京劇の隈取り)が好きであったことから、臉譜(京劇の隈取り)を深く研究していました。もともと木彫りの初心者が必ず学ぶべき彫刻のテクニックを、一般の人と親子に適した即興ペイント体験へと転化させたのです。
後にSARSの襲来により観光客が激減し、農場の運営も停滞することとなりました。林文源さんと彭妃玉さん夫妻も打つ手はなく、いっそ毎日臉譜(京劇の隈取り)のイラストをと描いていたところ、知らず知らずのうちに壁一面、屋内全体を埋め尽くすようになり、山板樵の大きなスペースの特色となりました。現在山板樵では民宿、臉譜(京劇の隈取り)のペイントカリキュラムの他、農家生活体験を開催しています。彭妃玉さんの息子も近年故郷に戻り青年農家となり、天然の放牧に従事し、農場直送の「麒鶏卵」ブランドを販売しています。農場での旅、小規模農家での生産を結び付けて、他とは違う農村での旅を提供できるよう願っています。

山板樵には様々な種類の京劇の臉譜(京劇の隈取り)があり、観光客は創意工夫を用いて臉譜を描くことができます