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苗栗縣

夏に紅棗を探す・苗栗公館で絶対訪れるべき旅のルート

苗栗県公館郷に位置する黄金小鎮は2016年度レジャー農業エリアで甲クラスと評価され、2018年には初の金メダル農村コンテストで銀メダル賞を獲得しました。ここにはいったいどんな魅力があるのでしょうか?黄金小鎮で紅棗の文化と客家の里の情緒を体験しにお連れします!
毎年5月から6月になり稲穂が黄金色の波になると、台六線の両側の阿勃勒(ナンバンサイカチ)が満開となります。金色の花びらが梢いっぱいに垂れさがり、風を受けて花びらがまるで黄金の雨のように舞い落ちて、観光客が絶えることなく訪れ、黄金小鎮の名を広めていきました。行政院農業委員会の2009年の公告と指定により、黄金小鎮レジャー農業エリアが正式に設立されました。その範囲には公館郷館南村、福生村、福基村と石墻村などの区域が含まれています。
レジャーと旅行と農産物を推進し、地方の特色に寄り添うために、公館郷農業組合、黄金小鎮レジャー農業エリアなどの部門では各種のイベント、多様化された旅行ルートを計画しています。阿勃勒(ナンバンサイカチ)祭りのほか、1年一期の紅棗祭りです。客家の集落が分布する清清圳水には、祖先からの知恵が隠されています。一緒に苗栗・公館の夏の情緒を探しに行きましょう!

1年1度の紅棗の収穫

ドライ紅棗はよく料理、薬膳料理に使われているのを見ることができますが、新鮮な紅棗を食べたことはありますか?苗栗・公館は台湾最大の紅棗の生産エリアです。大暑前後に、紅棗は緑色から赤く変わります。大体7月中旬から8月が収穫の黄金期となります。枝先の柔らかな緑の中に赤みを帯びた新鮮な紅棗は、食べると甘くシャキシャキして美味しく、乾燥させた紅棗の外観はしわが寄り、口当たりは新鮮な果実とは全く異なります。

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▲大暑前後に紅棗の収穫期に入ります。

紅棗は日照を好む作物です。果樹園内には通常日よけを作りません。栽培時には適度な空間を果樹の育成のために残します。紅棗の数量には限度があり、また1年に1回の作物であるため、一部の棗園では棗狩りの体験エリアを設けて観光客向けの新鮮な紅棗狩りのために提供しています。徐家紅棗果樹園のオーナーである徐立明さんは、棗農家は通常朝5時頃から収穫作業を開始します。事前に予約をしてもらえ、また朝6時ころに農園での棗狩りに来てくれれば、強烈な日差しを避ける助けとなります、と話しています。

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▲紅棗狩りはとても簡単です。軽く回せば摘み取れます。
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▲遠く台北から紅棗狩りを体験しにきた子。

公館郷農業組合と黄金小鎮レジャー農業エリアは、それぞれ発哥果樹園と徐家紅棗果樹園を推薦しています。発哥果樹園は棗の栽培に従事して数十年余り、栽培面積は広く、さらに多くの紅棗を使った副産物の研究開発を行っています。徐家紅棗果樹園は草生栽培で、毒性フリーの認証を掲げており、残留農薬の心配がありません。紅棗を天日干ししている情景を撮影したいのなら、紅棗食府の後院に天日干し場があります。紅棗はすべて高く設置された鉄製フレームの上に敷かれています。全体を眺めれば非常に壮観で、また紅棗を天日干ししながら、選り分けている画面を撮影することもできます。

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▲紅棗を天日干しする時には毎日外観の劣る果実を選り分ける必要があります。
紅棗アイスクリームと公館の美食

暑い7月には、いつもアイスクリームを食べて暑さを解消したいと考えてしまいます。公館郷農業組合では紅棗を組み合わせた紅棗アイスクリームを販売し、地元のユニークな味わいを代表しています。香りを嗅ぐとドライ紅棗の香りがします。僅かに酸っぱく、夏の暑さを和らげる味わいは、一口また一口と止まらなくなります。紅棗の香りが後味となって口の中一杯に広がります。添加物は一切含まれていません。このため溶ける速度が速く、食べるなら急いでください。記念撮影に気を取られていると、アイスクリームが全部溶けてしまいますよ!

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▲公館郷農業組合の福基好客坊では紅棗、桑の実の2つのフレーバーのアイスクリームを販売しています。

紅棗の多くはもちろん料理に使われています。たくさんのレストランで紅棗と地元のタロイモで特色ある料理が開発されています。例えば巧軒餐館、紅棗食府、棗荘などの地元の有名な店舗は、食べられなくてがっかりしないよう、休日には先に席を予約しておくことをお勧めします。

巧軒餐館
「田媽媽」ブランドの地元の新鮮な食材を使用した、三低一高(油少な目、低塩、低糖、高繊維)による田園料理です。巧軒餐館は公館で唯一の田媽媽レストランでもあります。店内で必ず注文すべき料理は香煎芋糕(タロイモもち)です。芋頭(タロイモ)は地元で栽培された農作物で、香り高く焼いた皮はサクサクした食感をもたらし、小エビと油ネギが味を引き立てています。この伝統的な料理にはいつも食指を動かされます。その他にも紅棗を料理に加え、様々な種類の料理で表現されています。例えば紅棗炒飯(紅棗チャーハン)、紅棗燉鶏湯(紅棗のチキンスープ)、紅棗香腸(紅棗入り台湾風ソーセージ)などです。紅棗と野菜を一緒に炒めれば新鮮な果物の香りが更に引き出され、その特色が表現されています。

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▲田媽媽の巧軒餐館はオープンからすでに10年以上たちます。
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▲香煎芋糕(タロイモもち)は注文すべき料理です。

紅棗食府
紅棗食府は台六線上に位置する、地元の名店の一つです。客家風味に紅棗と食材を組み合わせた料理がメインです。伝統的な客家料理である薑絲大腸(生姜の千切りと豚の大腸の炒め物)の酸っぱさはちょうど良く、大腸は適切に処理されているためプリプリとした食感が楽しめます。紅棗薬膳蝦は淡い紅棗の香りを帯び、脂っこくなく蝦の新鮮な味わいが保たれています。注文してから調理する料理のほか、紅棗食府では例えば紅棗ティーバッグなどの様々な種類の副産物を開発しており、留まって参観することができます。

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▲紅棗薬膳蝦。

福楽麺店
公館の地元の名店の一つです。30年以上営業しており、地元の人々に愛され、インターネットでもとても勢いのある人気店です。食事時間帯にはいつも満席となります。様々な料理に注文する価値があります。例えば檸檬梅子鶏(レモンと梅のチキン)、客家板条(客家風の米の平たい麺)、私房豆腐などがあります。

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▲福楽麺店の食事時間帯にはいつも長い行列ができるため、あらかじめ予約しておくようおすすめします。

穿龍豆腐坊
一件の古い家屋が穿龍圳渠の上を跨いでいるのが、通行人の目を引きます。ここが「遺伝子組み換えでない」ことを強調している豆腐坊です。原料の大豆からにがりまで台湾産です。朝早くにはスタッフが忙しく出入りしているのが見られ、豆乳を煮ることから始まり石で押しての形作りまで、全行程が手作業で行われます。アツアツの豆腐を食べたいなら早く来てください。季節に合わせて販売される「薑汁紅棗豆花(生姜の汁と紅棗入り豆花)」の口当たりはしっとりと柔らかく、甘酸っぱさと生姜汁の辛さを帯び、ハーモニーを奏でる素晴らしい組み合わせです。食べ終わると口いっぱいに大豆の残り香が広がり、一般的に販売されている物とは全く違います。店は福楽麺店の鄰にあります。水路の上に位置しており、格別の風情があります。

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▲水路の上に座って食べる豆花には、格別の風情があります。
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▲薑汁紅棗豆花(生姜の汁と紅棗入り豆花)
DIYイベント

台六線上の穿龍耕学園は黄金小鎮観光客サービスセンターの1つです。休憩エリアと物産及び店舗の特色を結び付けて様々なDIYイベント、例えば紅棗狩り、陶器作成、洛神花(ローゼル)摘み、福菜漬け、タロイモ取り、愛玉作りなどをリリースしています。

自転車で黄金小鎮を巡る

黄金小鎮内にはサイクリングロードが設けられています。さらに郷の間の小路が交差しており、自転車で観光スポットを巡るのに適しています。涼しい風を受けながら、駐車の面倒から解放されます。自転車にのって黄金小鎮を大きく一回りして各所の観光スポットに訪れれば、それぞれの場所に留まる価値があります。

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▲黄金小鎮は自転車で巡るのに適しています。
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▲黄金小鎮レジャー農業エリア内ではしばしば水路が見られます。

浣衣亭
たくさんの水路が黄金小鎮内を流れています。以前の農家の女性たちは水路で衣類を洗い、みんなで日々のうわさ話や井戸端会議をしていました。浣衣亭は女性たちの社交の場でした。現在なおも地元の人々が水路を利用して洗濯しているのを見ることができます。ここもまた暑さを和らげる格好のスポットです!

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▲浣衣亭は地元住民が今なお使用している施設です。靴を脱いで涼み、ちょっと遊ぶのに適しています。

石母祠
石母祠は浣衣亭の隣にあります。この石母は住民たちが子々孫々の平安を祈った神霊です。初期には家の子どもがよく病気をしたり悪運に見舞われた時、義理の父母となってくれるように神仏にお願いし、平穏無事を祈りました。家族に比較的裕福でない場合も、霊気のある石を義理の父母となってくれるよう請い願いました。石母はそのために祀られるようになりました。

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▲石母祀の意義は昔の民間信仰であり、子どもたちの平穏無事な成長を願うことにありました。

揆一楼
揆一楼は石墻村の信仰の中心として、今に至るまですでに100年を超える歴史があります。元は公聖帝君が主神として祀られていましたが、のちに孔子も祀られるようになりました。揆一の名は孟子の「先聖後聖、其揆一也(一人が前に、一人が後ろに現れたとは言うが、彼らの度量と天下の事物への基準と行いは、かえって同じである)」の文句から取られてます。

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▲揆一楼はすでに100年の歴史を誇る、石墻村の信仰の中心です。

石墻遺跡
初期に客家の人々がこの地を開墾する際に、石を切りだし壁を作りました。壁の隙間には鶏心棗を植えて、植物の特性を利用して防御を固めました。時代の変遷とともに、これらの石壁も多くが倒れて失われていきましたが、村内にはわずかに何カ所か残っています。何カ所かの遺跡を探してみてはいかがでしょうか。石壁を眺めれば、当時の客家の人々の開墾の苦労がしのばれます。

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▲道端の大きな文字を見て、小路に向かって歩いていけば遺跡を見つけられます。
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▲当時は人力で運搬して石壁を築いていました。住民たちの開墾の歴史を見届けることができます。

済仁商店
ここは懐かしの味の柑仔店(駄菓子屋)で、揆一楼の牌楼の下に位置しています。1960年代から70年代の方は駄菓子屋に特殊な感情をお持ちかもしれません。店内のおかしや玩具が、どれも瞳の中で輝いているからです。駄菓子屋に来て見て回れば、昔のなつかしさが思い出されます。瓶詰の飲物を購入した後におばあちゃんとおしゃべりして、石墻の地元の物語を聞きましょう!

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▲懐かしの柑仔店(駄菓子屋)を探して、座っておばあちゃんとおしゃべりしましょう!
手土産のお店

福基好客坊
公館郷農業組合が経営する農家直営ステーションです。様々な野菜から紅棗関連の製品まですべてを含む、地元の農作物や商品があります。店内には座席が設けられ、アイスクリームやコーヒー、さらにはおつまみまで購入し、座って一休みできます。

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▲福基好客坊には非常にたくさんの地元の農作物があり、自分の冷蔵庫に追加するためにやってきます。
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▲ビンロウの箱から取られた概念による、台客(遊び人)の逸品です。

九四友善小鋪
九四友善小鋪は「地元のフレンドリーな農作物」と「量り売りショップ」の概念を結び付けています。店内では苗栗周辺の町や村のフレンドリーな農産物が集まっています。例えば銅鑼郷のオーガニック米、後龍郷の黒豆、公館のドライ紅棗などです。さらに量り売りの方式で販売されているため、買いたいだけ買って家に持ち帰れます。購入者は自分で容器を準備して購入できます。または店で準備した複数回利用可能な容器に入れることもできます。この種の少量購入の方式は、少人数の家庭や時々調理するような方に適しています。米のほか、店内では新鮮な野菜や果物も選んで購入できます。これらの野菜果物もまた同様に周辺の町や村からやってきています。産地から食卓までの距離が近く、しっかりサポートする価値があります。

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▲九四友善小鋪はオープンして間もない店舗です。
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▲新鮮な果物はすべて苗栗付近の町や村からやってきました。
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▲必要なだけ買うことができるのが量り売りショップの優れた点です。自分用の容器の準備をお待ちしています。

穿龍耕学園
穿龍耕学園は黄金小鎮レジャー農業エリアの基地です。この土地にはローゼル、パパイヤ、愛玉などの多くの作物が植えられています。教育への用途としてのほか、棚の上の製品として選んで購入することもできます。イラストの描かれた擋水板(水のせき止め板)は店内で最も特色のある製品です。郷内の画家、陳鳳英氏を招聘して擋水板(水のせき止め板)に絵を描き、農村特有の工具を芸術品へと変えました。陳氏は芸術関連の学部の卒業ではありませんが、絵画作品はアクティブさに満ちています。スタイルは変化が多くまた活発で、非常に見る価値があります。

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▲女性が穿龍圳を使用する際、擋水板(水のせき止め板)で流れをせき止めて水位を上げて、水を使用しやすいようにして洗濯しました。伝統的な工具にイラストを加えた後、芸術品へと変身しました。
苗栗県公館郷について

公館郷はまるで苗栗県の円の中心、県の中央部に位置し、周囲を頭屋郷、苗栗市、銅鑼郷、大湖郷、獅潭郷に囲まれています。ここには台湾の農村の風情があります。数字での統計によると、公館郷の人口は台北市中央区の約20%でありながら、面積は10倍以上となっています。
公館郷はかつて「隘寮下」と呼ばれていました。初期の清王朝時代には、客家の人々が現在の福基村、石墻村へと進んで開墾し、家を守るために隘寮を設けていました。福基は「上隘寮」、もう一方は「隘寮下」と呼ばれていたのです。隘寮下は後に都市を形成し、多くの官府がここに事務所を設け、公館区庄場となりました。の知事地方制度の実施により公館区が設立され、ここから後に地名が踏襲されて今に至ります。
公館郷へはアクセスが非常によく、72号快速道路で台三線に接続しています。国道1号苗栗交流道と銅鑼交流道から、観光スポットにとても簡単に向かうことができます。

発哥果樹園
電話番号:037-238425
住所:苗栗県公館郷石墻村281号
徐家紅棗果樹園
電話番号:037-228826
住所:苗栗県公館郷石墻村234-1号
福基好客坊
電話番号:037-238425
住所:苗栗県公館郷福基村123号
田媽媽巧軒餐館
電話番号:037-226868
住所:苗栗県公館郷石墻村223-1号
紅棗食府
電話番号:037-224688
住所:苗栗県公館郷福基村45号
福楽麺店
電話番号:037-224455
住所:苗栗県公館郷福基村121号
穿龍豆腐坊
電話番号:037-232646
住所:苗栗県公館郷福基村120号
九四友善小鋪
電話番号:037-235878
住所:苗栗県公館郷福基村94号
穿龍耕学園
電話番号:037-237698
住所:苗栗県公館郷福基村154号
茅香亭(自転車レンタル)
電話番号:0928-330507
住所:苗栗県公館郷福星村4鄰115-1号